Hello, my name is BAIT.

Hello, my name is BAIT.

創業者エリック・チェンのインタビューを交えながらBAITの楽しみ方をご紹介。

日本の皆さん、はじめまして。「BAIT」(読み:ベイト)です。

この度、「BAIT」にとって海外初のストアが「渋谷PARCO」にオープンすることになりました。本稿では私たちの自己紹介として、“BAITとは”をテーマに、創業者エリック・チェンのインタビューを交えながら、「BAIT」の歴史やセレクトショップとしてのコンセプトなどを説明し、「BAIT」の楽しみ方を紹介させていただきます。

「BAIT」は、“HYPE=中毒性”、“FUN=面白さ”、“UNIQUE=唯一無二”をキーワードに、ブランドやアーティスト、コミックスとのコラボレーションアイテムや、収集欲を駆り立てる貴重なフィギュア、オリジナルアパレル、ストリートウェア、スニーカーを幅広くセレクトするショップです。創業は2011年、そして、翌年に1号店をカリフォルニア州ダイヤモンド・バーにオープンしました。現在はダイヤモンド・バーのほか、オレンジ・カントリー、シアトル、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ポートランド、サンディエゴ、デンバー、ハワイに直営店を構えており、日本上陸は「BAIT」史上初のこととなります。

昨今、ストリートやアニメ/コミック/映画などのカルチャーが世界的な盛り上がりをみせていますが、「BAIT」は趣味に没頭するマニアックな世界観ではなく、誰にでも“親しみやすい”ストアであることを大切にしています。アイテムの販売にとどまらず、お客様が参加して楽しめるオフラインでのイベントやアクティベーションを開催し、特別な経験を提供することが「BAIT」のスタイルです。また、「BAIT」にしかない、すなわち、エクスクルーシブ性を追求した結果、取扱商品の50%以上は世界のどこを探しても「BAIT」でしか買えないアイテムで構成されています。

アート、エンタメ、イベント、ゲーム、スポーツなど他ジャンルのコンテンツを複合的に融合させ、予想を裏切り、差別化されていて、プレミアムでありながら、気軽にショッピングやイベントを楽しめる。こうして、「BAIT」はカルチャーとの共存を体現してきました。

以下では、創業者のエリックのインタビューを通して、「BAIT」の名前の由来やお店の魅力、本拠地アメリカの客層、アニメやコミックのカルチャーをファッションとして提案する理由などについてご説明します。

ー「BAIT」の名前の由来は?

“BAIT”という単語には、釣りや動物を捕獲する際の“餌(エサ)”という意味がありますが、これを“商品”に置き換えた場合、それは人を惹きつける魅力があると考えることができます。僕は、プレミアムなスニーカーやアパレルを取り揃えるだけでなく、Nike、adidas、MEDICOM TOY、A BATHING APE®️にいたるまで、世界中からベストブランドを厳選し、極めて少数生産のコレクション意欲を駆り立てるアイテムが並ぶ、顧客の需要と期待に沿ったショップにしたいとの想いから、この名前をつけました。「BAIT」でしか購入できないエクスクルーシブ性の高いものと同時に、オリジナルのアパレルやコラボレーションアイテムを展開することで、今では老若男女、趣味嗜好の異なる多くの人たちから支持される店舗になったと感じています。

ーエリックのこれまでのキャリアを教えてください。また、それを踏まえ、なぜ「BAIT」を立ち上げたのでしょうか?

僕は、台湾で生まれ、12歳からはロサンゼルスで育ち、昔からスタンプやコイン、野球/バスケットボールのカード、漫画、フィギュア、スニーカーなどを収集することが趣味でした。僕はコレクターのコミュニティーで成長する過程で、コレクターの考え方や業界のあり方を学ぶことができたんです。大学時代は建築家を目指し、アートとデジタルデザインを学ぶためにUCLAのデザイン学部に通いました。大学の最終年にウェブデザインのクラスを受講し、今までとは違うビジネスを考えるためにウェブサイトの構築を始めたのですが、これが、僕がeBayでスニーカーのリセールビジネスを開始するきっかけとなります。ただ、eBayにおける市場価格に疑問を感じはじめ、よりビジネスを拡大するために、2002年に「pickyourshoes.com」を立ち上げました。「pickyourshoes.com」は、設立当初から成功をおさめましたが、僕はeコマースでより多くの人に見てもらう術や、間口の広いマスマーケットにおける消費者の様々な需要を満たすノウハウを学ぶことができたと思っています。

幸運にも、このビジネスは想像以上の早さで成長し、当初は自宅で始めたものが、わずか7年で6回も倉庫の引越しを余儀なくされ、紆余曲折を経て、偶然自分の物流センターを所有することができました。それから、僕は「UNDEFEATED」に出資し、創設者であるジェームス・ボンド、エディー・クルーズと共同オーナーになります。ここでの経験は、足繁くショップに通ってくれる顧客との関係構築や、異なる価値観を持つ人たちから求められこと、言い換えると、ショッピングの目的地としてメジャーになることの難しさを学ぶことができました。

少し僕の自己紹介が長くなったけれど、「BAIT」は2011年11月に、世界中のベストブランドの中から、“HYPE=中毒性”、“FUN=面白さ”、“UNIQUE=唯一無二”の三拍子揃った商品を取り扱うリテールコンセプトとして創業しました。自画自賛のようになってしまいますが、僕のような人にとっては、完璧な空間を作り上げることができたと思っています。というのも、僕は自分の興味関心に従い、様々なカテゴリーの商品を買い求めるとなると、色々なお店を見て回らないといけません。業界には優れたキュレーションで幅広いカテゴリーの商品を取り扱うストアも存在しましたが、最高クラスのアイテムやレアリティの高い商品だけをラインアップしたストアはどこにもありませんでした。だから、僕はそんな市場の隙間を埋めるストアを作りたかった。最初の実店舗を故郷のダイヤモンド・バーに選んだ理由は、周囲にお店がなく、ここで機能することができれば、その他の都市でも需要のあるお店になると思ったからです。今でこそ、スニーカーショップでアパレルやBE@RBRICKを取り扱うことは珍しくないですが、自分がそのきっかけになれたことを誇りに思っています。

ー他のセレクトショップにはない、「BAIT」の魅力は何だと思いますか?

Nike、Jordan、adidas、MEDICOM TOYなど、重要なパートナーたちから最高級の商品をセレクションするだけでなく、エンタメ、ゲーム、ファッション、スポーツ、音楽、アート、その他多くのカルチャーを牽引する国際色豊かなブランドとのパートナーシップやライセンス事業によって、「BAIT」では「BAIT」でしか購入することのできないコラボレーションアイテムを多数展開しています。NBA、MLB、ディズニー、マーベル、DCコミックス、J・バルビン、村上隆、キム・ジョンギ、A BATHING APE®️、Champion、G-SHOCK、鉄腕アトム、ストリートファイター、ブルース・リー、ドラえもん、ワンピース、ナルト、ジュラシック・パーク、バック・トゥ・ザ・フューチャー。共にプロジェクトを展開してきたパートナーたちの名前を見れば、僕たちがいかに多様性のあるストアか理解してもらえるはずです。

これだけ聞くと、すごくコレクター向けのように感じるかもしれませんが、「BAIT」は家族向けのストアだと思っています。店内はなるべく見やすく、スタッフもフレンドリーな人ばかり。店内には鉄腕アトム、コービー・ブライアント、バットマンなどの巨大フィギュアもあれば、シューズやおもちゃを含め、どこかの誰かにとっては馴染み深くても、別の誰かにとってはとてもユニークに感じてもらえる商品がたくさんあるはずです。

ーアメリカの「BAIT」にはどのようなお客さんが来るのですか?

「BAIT」で取り扱うカルチャーに興味関心のある方がたくさん来てくれます。もちろん、Nikeやadidasの限定スニーカーを求める熱心なスニーカーヘッズもいますが、最も客層として多いのは、様々な分野をクロスオーバーする人たちなのではないでしょうか。とある方は、Off-White™️ x Nikeを目当てに訪れても、BE@RBRICKや「BAIT」x トイ・ストーリーのアパレルを買っていきました。別のお客様では、1000ドル近いRolexの本を手に取りながら、店内をぐるりと回り、adidasとカニエ・ウェストのコラボシューズ、「BAIT」x NBA x ロサンゼルス・レイカーズのNew Eraのキャップ、Funkoのフィギュアも一緒に購入してくれました。このように、「BAIT」で取り扱う他ジャンルの商品を一緒に持ち帰ってくれることは、とても喜ばしいことだと感じています。

また、僕たちは「BAIT」のストアが近くにない人たちとも触れ合うために、サンディエゴ、ニューヨークのコミコンやアニメ・エキスポ、ComplexCon、DesignerConといったアメリカ最大級のオフラインイベントにも参加しています。僕たちは日本の有名なイベントにも参加予定なので、そちらについては乞うご期待ということで。

「BAIT」には、特定の客層というものはありません。オシャレな子供、アスリート、エンタメ業界の方、他のスニーカーショップのスタッフもいれば、ゲーマーやオタク、おもちゃや洋服を一緒に見て回る家族まで、おかげさまで本当に色々な方がお買い物にきてくれるんです。そのように笑顔や驚きに満ち溢れた表情がたくさん見受けられる店内を眺めると、すごく幸せな気持ちになりますね。「BAIT」が愛するカルチャーに少しでも興味のある日本の方にも是非、一度遊びにきていただきたいです。

ー自社ブランドおよびアパレルやスニーカーのセレクトに対するこだわりを教えてください。

「BAIT」のオリジナルブランドは、「BAIT」が最も注力しているプロジェクトのひとつです。スパイダーマン x ChampionのTシャツ、鉄腕アトムのアパレルやおもちゃ、巨大フィギュア、「BAIT」x マーベル x ヴェノム x PUMAや「BAIT」x トイ・ストーリー x Reebokのスニーカーなど、デザインや商品そのものに僕たちの愛情を注ぎ込むことで、顧客にエネルギーを感じてもらえるような製品作りを心がけています。僕たちはファンやコレクターとしての立ち位置から、ファンのためにプロダクトを作成できる幸せなポジションにおり、これが「BAIT」のオリジナルブランドが成功する鍵を握っているのではないでしょうか。

アパレルやスニーカーは、幅広い顧客層に基づいてセレクトをしています。どんな服装にもマッチする履きまわしやすい定番かつクラシカルなスニーカーもあれば、毎月5足もスニーカーを購入するスニーカーヘッズ向けの限定モデル、シーンを選ばずに着用できるシューズもあります。「BAIT」は自社のアパレルで好評を得ているので、洋服は人気に左右されることなく、本当に僕たちが好きなブランドだけを取り揃えているんです。

ーなぜ、映画やアニメ、漫画をファッションとして提案することにしたのでしょうか?

僕自身、映画、アニメ、マンガ、ゲーム、アート、音楽の大ファンです。しかし、各マーケットには多くの商品が存在しますが、それはファンのためだけに生産されているがゆえに、オタク感やニッチな印象が強ぎると感じました。多くのファンが存在し、興行収入や視聴率、物販の売上を見れば、各作品がどれだけ人気があるのか一目瞭然ですが、これらがファッションと認識されることはとても珍しいことです。ストリートファッションの世界では、UNDEFEATED x ディズニーやSupreme x カーミットに象徴されるコラボレーションが非常に人気のある一方で、瞬間的な盛り上がりで終わってしまうものも少なくありません。そこで、僕はブランドとしての人気で購買に繋がるのではなく、デザインやスタイル、コンテンツの強味を活かして、世界的な作品の着やすいライセンス商品を作りたいと思いました。ファッションの新たなカタチを提案するためにライセンスのアセットやコンテンツを使用し、「BAIT」のブランド価値を調味料として加えることで、ブランドAとブランドBのコラボレーションよりも魅力的なものが完成する。ここ数年、似たような取り組みを試みるリテーラーをたくさん見かけますが、僕たちには彼らとは違うアプローチがあって、本当に愛する作品のみと仕事をし、独自の視点からデザインをすることで、すでに8年間もこのような商品展開を継続することができています。

ーなぜ、海外初出店が日本だったのでしょうか?

僕はUNDEFEATEDとして日本にたくさん店舗を所有しているので、頻繁に日本を訪れます。ここ数年で店舗数は3倍以上に増加し、合計で19店舗も店舗を構えています。僕は日本の文化がずっと大好きで、日本人の多くがビジネス面やこの国で生活できることを誇りに思っているように感じていました。

それに、日本の消費者たちはプロダクトの細部にまで目を配り、職人技の価値をとても深く理解していますよね。僕は日本のそういったところに常に憧れを抱いており、日本に「BAIT」をオープンすることはひとつの大きな夢でした。「BAIT」は日本の作品やブランドも取り扱っているので、たくさんの人に気に入ってもらえると願っています。まずはアメリカと日本に「BAIT」のストアがあることが最重要だと思ったので、ヨーロッパやその他のアジア諸国にオープンする機会を断ったんですよ。

ー「BAIT」を日本にオープンするにあたり、今後の展望や取り組んでいきたいことはありますか?

僕たちのチームは新しく、興奮するような方法でプロジェクトをすることを大切にしてきました。僕たちにとって、楽しく、ユニークでエキサイティングな店舗経験を提供することが、最重要事項なんです。僕はビジネスのトレーニングを受けたことがなく、従来のビジネスに囚われることがないから、顧客と同じ目線で物事を考えることができると感じています。だから、2002年に「pickyourshoes.com」を立ち上げて、eコマースの世界に一歩早く飛び込み、「BAIT」を設立した2011年にはソーシャルメディアを取り入れて、今までになかったコミュニケーションベースを築けたのかもしれません。

今は日本の小売市場から色々なことを吸収できることにとても興奮していて、将来的に「BAIT」のプロジェクトをよりエキサイティングにするために、すでにいくつかのプロジェクトを水面下で進行しています。それに、日本に「BAIT」の拠点を持つことで日本やアジアと新たなパートナーシップを構築できますし、兎にも角にも、日本で「BAIT」を運営できることが楽しみで仕方ないですね。

ー最後に、これから「BAIT」を訪れる日本の皆さんにメッセージをお願いします。

台湾で育った僕は、昔からアジア最大の経済都市でもある日本のファッションやエンターテイメントの文化に素晴らしい印象を抱いていました。もちろん、アメリカに移住してからも、その憧れは薄れるどころか濃くなる一方でした。アメリカと同様、「BAIT」が日本の文化と密接な関係を築けることを楽しみにしています。是非、ワクワクを探しに「BAIT」にお気軽に遊びにきてくれたら嬉しいです。

Official site: baitme.com